リハビリの豆知識

脳卒中

脳卒中とは脳梗塞や脳出血など脳血管障害の総称を言います。多くの場合、左右どちらかの半身に麻痺が出現します。麻痺は、ダラダラで思うように力が入らない麻痺と、力が入り過ぎて固くなる麻痺とがあります。リハビリでは麻痺の状態を改善していく必要があり、固くなる麻痺は、緊張を緩める、関節が固くならないように関節の可動域を拡げる、力をなるべく入れずに動かすなどの訓練をします。逆に、力が入らない麻痺に対しては、立位や歩行といった抗重力位をとり、力が入り体重をかけても膝が曲がらないようにして、歩けるようになる事を目指していきます。

高次脳機能障害や失語などの症状も出現することがありますので、病巣範囲は予後(病気の後どのくらい回復するか)を診断するのには欠かせません。詳しくは、現在担当している理学療法士にお尋ね下さい。


パーキンソン病

パーキンソン病とは無動、固縮、震戦(安静時)、姿勢反射障害を特徴とした疾患です。簡単に言うと、動かなくなる、関節が固くなる、ジッとしていて手足が震える、前方に突っ込んでこけそうになったり転ぶ、などの症状です。多くの場合、ホーンヤールの分類で分類し、現在の症状のステージを診断します。パーキンソン病は投薬治療、リハビリ、定期的な診察が非常に重要です。増悪と寛解を繰り返しながら進行していく疾患ですが、リハビリを継続していく事で、疾患の進行を遅らせる効果があります。純粋に4つの症状が出現することは少なく、多くの場合は、パーキンソニズムと言われる類似した疾患であることが多いです。従いまして、個人によって症状に差がありますので、症状に適したリハビリを行っていくことが重要となります。パーキンソン病では中脳黒質から分泌されるドーパミン量の減少が原因と言われていますが、最近では嗅覚の衰えと関係性が高いことがわかってきました。


理学療法士(PT)と作業療法士(OT)の違いについて

理学療法士と作業療法士はどこが違うの?という質問は多いです!病院ではほとんど作業療法を見ることがないので、基本的に同じことをしているため、違いがわからないのが現状です。

みなさんがみているのはそのほとんどが理学療法です!作業療法は、作業を媒介にして、その作業を通じて治療を行うことです。詳しくは作業療法士法の第一条をご参照ください。なので、基本的に作業をすることが前提条件です!見たことがある方もいるかと思います。しかし、ほとんどの病院では、利益の問題で多くの時間をかけなければならないため、作業をすることが少なく、理学療法を午前と午後に分けて行う病院が多いです!もしくは、「手と足」のように分けて理解させることで一日二回のリハビリを正当化することが多いです。手も足も関係ありません。具体的に作業とは、調理や洗濯、ノコギリを引いて見たり、お寿司を握ってみたりと様々です。本物の作業療法士に治療してもらっている方は、ラッキーと思っても問題ないと思います。なぜなら、同じ理学療法を1日に2回も受ける必要がないからです!患者さまのお金を無駄に多く使う必要は無いでしょうから。罹患当初は症状が重い場合が多く、実際に作業を媒介にしにくいことが多いのです。そのため、どうしても関節可動域訓練や筋力訓練などを行うことが多いのです。そのような状況で無理に介入する必要はないのです!作業が可能になって介入すればいいと思うのですが、どうしても作業療法士の人件費を出すには利益を上げないと話になりませんので結果的にアイデンティティーのない状況が生まれ、結果的に、理学療法士と作業療法士の違いがわからないと言われる方が多いようです。